その他

橘玲著「バカと無知」まとめ

人は生存のために他者と協力しなければならないが、一方で生殖のために他者を押しのけなければならない。

集団の中で目立ちすぎると、共同体から反感を買い駆逐されるが、目立たなすぎると性愛のパートナーを獲得できない。極めて社会的な生物である人は古来よりこの複雑な人間関係のゲームを繰り返してきた。

自分よ優れてものは「損失」、劣ったものは「報酬」

近年の脳科学の研究で自分より下位のものと比べる「下方比較」では報酬を感じる脳の部位が、「上方比較」では報酬の部位が活性化することがわかっている。いじられキャラやいじめが存在するのは、下方比較が報酬であることも一つの理由であろう。

マウンティング3本柱「権力」「金」「道徳」

人がマウンティングをする方法はこの3つ。権力や金は簡単に手に入れられないから、多くの人はSNS等で道徳を振りかざしマウンティングする。普通なら手の届かない成功した人を、道徳でマウンティングし引きずり下げる(下方比較)は脳の報酬系がとんでもなく活性化することであろう。(→目立ちすると、下位のものは虎視眈々と引きずり降ろそうとしてくる(キャンセルカルチャー)ので目立ちすぎては行けない)

同族嫌悪

自分と似た人に嫌悪感が生じる理由は「生殖のために自分と同程度のレベルの人よりも優位で有りたい」と思う本能があるから。一方で自分より明らかに劣った人や明らかに優秀な人に対して嫌悪感が生まれないのは、明らかに序列がついていて頑張っても変わらないことを心から認めているから。中途半端なYouTubeチャンネルは同族嫌悪から徹底的に叩かれるが、突き抜けてうまいorダメ人間の話などは叩かれないのはこのため。